『実用書ではなく、自己啓発本。』
購入した日の内に読み終え、翌日売りに出しました。
私には読むべきではなかった一冊と言えます。
確かにこの本以外で産後ケアの知識をまだ一切取り入れてない方や、
著者の考えに賛同できる方、著者と同じ考えの方にはこの一冊でも十分役立つでしょう。
しかし、176ページという厚さから比較すると
エクササイズのポーズについて書かれてる割合は少なく
図解の多くは「こんな姿勢はダメ!」という”悪い例の紹介”が目立つように思います。
妊娠前から姿勢には気をつけいるという方や、ボディケアについて正しい知識をもっている方にとっては
「そんな事知りたくて買ったんじゃないんだけど…」と
肩透かしをくらった気分になるのではないでしょうか。
また、著者の実体験をもとに書かれているのだと思いますが、
文章の大半は要約すると「産後はこんなに大変です!だから産後ケアをしてない世の母はこんなに悲惨です!」
とでも捉えられるような、私から見るとただの”嫌味とグチ”の連発でした。
これから出産を控えて不安を持っている読者が居たら、
不安感を煽り立てられるのではないか?と思いたくなる内容もちらほら。
また、「産後1ヶ月はケアに専念して、食事、トイレ、睡眠、授乳以外は他の人に任せましょう!」という
産まれてきた赤ん坊の事はさておき。とも捉えられる内容には首をかしげました。
「夫も1ヶ月は育児休暇を取らせましょう!夫がダメなら金でヘルパーを雇いましょう!」
というくだりもはっきり言って、大半の人は無理な話でしょう。
巻末は「産後も女でいよう!何かはじめよう!」というケアというより自己啓発的な内容ですが
人の幸せはそれぞれだと思うので、あまりにも著者目線に偏り過ぎではないかと思った一冊でした。
勿論、知識がまだ無い方には役立つ事も多く書かれてますし、
著者は専門の方ですので、書いてるエクササイズなどは間違いではないでしょう。
ですが、私は「イライラ」という言葉の連発に読んでいてイライラしてしまい
ケアされるどころか、一時でも精神的に掻き乱されました。
本当に産後ケアをしたい方、産後の母体の状態を詳しく知りたいという方には
山田光敏さん著書の「産後骨盤ダイエット」を私はオススメします。
こちらは本当の意味で産後の母体をいたわっている内容で、安心して実践できます。
また、出産翌日からのケア方法も書かれていますので、こちらより遥かに「実用的」な内容です。